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PCオーディオについて印刷物もやっと追いつこうとして来てるようですね。書店で立ち読みしてみましたけど、ネットの方が情報が明らかに早いし的確ですねえ。audithallもおかげで助かってます。 以前の記事
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デジタルオーディオにおける音質改善のための基幹的な技術の1つに、これまでaudithallが利用してきた再サンプリングがあるのはご存じの通りですね。再サンプリングについてはPC上で高性能な再サンプリングソフトウェアを適用すれば、良い結果が得られるのはこれまで紹介してきた通りです。
そして今度は音質改善のためのもう一つの重要な技術である、デジタル音声信号のジッタ対策を試してみる事にしました。さすがにこればかりはPCから打てる手はないです。また残念ながらaudithallの現在のシステムは同期転送しか使えないので、厳密なジッタ対策はできない状況にあります。ここで形容詞付きで表現するからには次善の策があるわけで、SPDIFの信号経路にジッタ対策機器を挟み込む手段が残されています。 そのような機器に期待するのは、何らかの手段を用いてSPDIF信号中のジッタを抑制するか、あるいは高精度のマスタークロックを準備してSPDIF信号を同期させる、あたりです。前者はそもそも実装可能でそんな都合のよい手段が存在するのかが疑問ですし、実現できたところで有意義な成果が得られるかが問題になると思います。後者の方が単純明快で抜本的な対策になるのは明らかです。しかし入力信号とマスタークロックとの周波数のずれを上手に処理しないとバッファのオーバーフロー/アンダーフローの問題が出てきます。非同期転送であればこの問題は原理的には起こらないので後者のやり方で円満に解決できるのに、同期転送は上流が信号垂れ流しなのでそうはいきません。 とにかくSPDIF音声信号の入力を受け付けてそのジッタ制御をした上で出力してくれる機器を実際に使ってみたいと思います。ネックはaudithallが入手可能かつ手ごろな価格の製品を見つけられるかどうかです。でもその気でネットをうろついてみれば何とかなる、と言うか単にaudithallが常識に少し追いついただけですけど、Antelopeのisochrone DAにたどり着きました。ちなみにインフラノイズの製品は後者の機能しか試せない上に、クロックジェネレータが別途に必要なためコスト面の優位性もありませんからね。 さてisochrone DAは外部から供給されたマスタークロックを再分配するのが本来の仕事で、マスタークロックそのものは持っていません。その代わりにマスタークロックのジッタ制御機能があり、isochrone DAを通すだけで音質が改善されるのを売りにしています。そしてisochrone DAはSPDIFの信号に含まれるクロック信号をマスタークロックとするモードも持っていて、SPDIFのスルー出力には入力された信号がそのままでなく改質されたマスタークロックを用いてリクロッキングされたものが出力される仕様になっています。 ここでメーカであるAntelopeの解説を信用するならば、USBオーディオを利用したシステムが外部マスタークロックの処理系を持たない場合にも、DACの手前にisochrone DAを挿入してSPDIF信号をマスタークロックに選べば、とりあえず改質されたSPDIF信号をDACに供給できます。つまりisochrone DA単独で上に書いた手段のうち、何らかの手段を用いて入力されたSPDIF信号のジッタを抑制する、が試せるわけです。その成果に満足できなければ改めてクロックジェネレータの導入の可否を検討すれば良いわけで。 そんな感じでとても面白そうなのでaudithallはisochrone DAを買ってみる決心を固めました。もちろん音がほとんど変わらない可能性も考えてはいます。上流のDiverterはハイエンドオーディオシステムでの運用を前提に製作されたコンバータで、ジッタ制御も舌先だけでなくしっかり行われている可能性が高いからです。ジッタ制御自体が聴感上意味をなさない可能性もありますし。それでもマスタークロックを入れると音が豹変するのがこの領域のようですけどね。 (機器以外が問題) さて決心をしたは良いものの、当たり前ながら設置場所がなければ話になりません。SPDIFケーブルがもう1本必要になりますし、電源についてもTAP-PLUSの空きがもうないので新たに電源タップを買い足さなければいけません。雑音対策を抜かりなくやるつもりなら電源ケーブルもきちんとしたグレードの製品にしないと~、と考えてると箱以外にもけっこうな出費が必要です。 デスク上にはm902とDiverterを乗っけたUltra Platformが既にあって、まともな大きさのコンポーネントを平で置ける空間はもうありません。デスク下にオーディオラックを置いてisochrone DAを設置する方法はあります。しかし綺麗な音のするラックは決して安くないです。Diverterもそこに置くとしてもm902までのSPDIFケーブルの長さが1mになります。現在使用中のPlatinum Starlightの音はデジタル臭がしなくて背景が静かなのでaudithallはとても気に入ってるんですけど、これの1mのを買うってお試しでできる行為ではありません。ラックのコストも考えるとこのやり方はとりあえずはなしでいきます。 これに対して電源タップの追加など電源回りへの投資は、いつかはm902とNF-4Aとを電源タップの段階で分離したいと常々考えていた事もあり、ある程度コストは掛かっても最終的に無駄にはならないと思われます。電源タップに関してはTAP-PLUSと同等以上の強力な雑音制御が期待できるのを絶対条件として、その上でなおそれほど高価でない電源タップとなると結局TAP-PLUSしか候補が残らないですね。 isochrone DA用の電源ケーブルは、SPDIFの信号系に絡むデジタル機器に刺さる事を考えるとあまり手抜きをするわけにもいかないので、使い慣れているSAECのPL-6000でいきたいところです。当然もう1本買い足しても良いんですけど、これと接近した価格の製品にTIGLONのMGL-1000Aがあって、使っている人の評価はとても良いようです。そこで現在m902に刺さってるPL-6000をisochrone DAに回し、新たにMGL-1000Aを買ってm902に刺してみたいと思います。 isochrone DAの置き場所については色々と時間を掛けて悩んだ結果、まずはJ1プロジェクトの組み立て式小型ラックの基段だけをUltra Platform上に置いてその上に乗っけるという、極めて変則的な事を試みる事にしました。本当はUltra Platformをまたぐ形でGoldmundの板なしラックを設置するのが最善であろうと分かっていますけど、これまたお試しにはあまりに高価すぎますし。それでもこの安いやり方で納得いく音にならなければ、将来的にはそちらに手を伸ばさざるを得ないです。
by audithall
| 2010-06-10 21:43
| PCオーディオ
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